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ずっとカツラをかぶり、自分のことを「私」と言っているが、格好はスーツで女言葉ではない。
私に決して失敗を出さないように綿密に計算をし、見事に実行をしている。
全てわずか6歳で計算したことだ。
本当に輝は天才ではあるんだなと思う。
そんなことを考えながらふと輝を見る。
「……何?」
さっきから視線を感じると思ったら輝が悪戯っぽい笑顔で私の方を見ている。
「ラミアって私以外にはなんで男言葉なわけ?」
思わずこの組織の奴らを思い出し、顔を歪める。
「あんなクズ達に本来の私を出す気はない。出したくもないわ。」
考えただけで虫酸が走る。
「…消えてしまえばいいのに…」
「ラミア、部屋に行こう。術を発動して。」
「…分かった。」
そう言い右手を前に出し、術をかいた。
刹那、青白い光が2人を囲みそこから消える。
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