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第三歩。
僕は光粒を抱きしめ返した。なんで光粒を求めているかなんて分からないけれど、すがりつくように泣くことしかできなかった。
『もう泣きすぎなんだから。あなたは男の子に“なる”のに』
「男の子になる? 僕はもうれっきとした男の子だよ」
僕は首を傾げたあと、最初に思ったことを、答える間も与えずに投げかける。
「聞いてもいい? 僕は男の子になるために生まれてきたんだよね。なら今の僕は何なの? ここはどこ? あなたは誰? 天使なの?」
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