自然の産物

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『そんなに一杯質問しないの』  それだけを言うと、僕を取り囲む光粒が実態を持ったのか、綿のように軽く頬を撫でた。そして顔を右にそっと向けさせていく。 『あれが見える? あの茎まで赤い、真っ赤な花』 「見えるよ。この荒野で初めて植物をみたよ。綺麗だね!」 『綺麗よね。アレが私とアナタを繋いでいるの。名前をへその緒というの』 「へその緒? 僕とアナタを繋ぐ? じゃああなたは……」  全く状況が掴めない。訳の分からぬまま一つの結論が、全身を錯綜する。
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