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千葉にとって、チンピラに絡まれることは慣れっこだったが、能力者同士のケンカはめったになかったことだった。
能力者の町といっても、絵がうまい、絵がうまくない、それらと同じような感覚で能力の有無が見られている。
能力がないことが特別めずらしいわけではないのだ。
「オラァ!」
小川と呼ばれた大男の右腕から強烈なパンチが繰り出され、千葉に直撃した。
先ほど鉄パイプで崩れ落ちた千葉だが、今回は正面から打ち込まれたことで受け止めることができた
「へへっ、驚いたか?これが俺の能力[グレイト・スキン]だ!」
強烈なパンチが直撃しているにも関わらず、平気な顔で会話を交わす。
「ああ、驚きだ。そんなダサい名前つけちまってよォ!聞いてるぜェ、皮膚を硬化させ物理的な攻撃を受け止めているんだろう?だがこれはどうだ!」
千葉に接触している小川の右腕がバチバチと音を立て始めた。
これに危険を感じ、千葉は距離をとった。
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