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耳を澄ませて聞いてみると、泣き声の他に何やらゲヒゲヒブヒブヒと汚らしい息遣い、更には危なっかしい金属音が聞こえてくるではないか。
……なるほど。
「ピンチですね、分かります。」
と、口ではふざけつつ、状況的にはちょっとヤバそうなので早速にて身体強化。
全身が黒い紋様で覆われる。
そのまま地を蹴った俺は、自分で走っているにも関わらず、その速度に目を見張る。
車とか軽く凌駕するそのスピード。
もう新幹線レベル。超気持ちいひ。
まあ、そんな速度で森を飛ぶようにかけていたら5分とかからず現場に到着。凄まじいねオイ。
ていうかあの速度で5分かかる距離の音を聞き分けるって……どんな聴力だよ俺。
改めて自分のチートさに驚愕しながらも、様子を伺うために手頃な木の上に。
「はてさて。どんな状況なのかねー……っと。」
こっそりと覗いてまず見えたのが、みすぼらしい格好の男が3人。
なんか全員潰れたかのような…ぶっちゃけ信じられないほど低くでかい鼻を所持している。
彼等の親はブタなのだろうか。
それともただすごい不細工なだけだろうか。
疑問である。
そして、少し目線をずらしてみると、三人に囲まれるようにして縮こまっている少女の姿が。
「……ん?」
じっと観察していた俺だがある事に気付き、思わず声を上げる。
縮こまった少女の、ふわふわショートのピンク髪。その両端よりやや上に生えているそれはまさしく――――
「ネコミミ……だと……?」
それを確認した瞬間。
俺は自分でも意識しない内に飛び出していた。
……まったく……俺ってやつは……
「ネコミミ最高ォォォォォ!!!!!」
ネコミミは史上の萌えだと思う今日この頃。
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