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「ゲヒヒ……にしても上玉だなぁ…奴隷として売り飛ばすのが惜しくなってくるぜ…」
奴隷。
無意識に身体が震える。
こいつらはオークと呼ばれる種族で、凄まじい力を誇る変わりに頭が悪い。
なので私を捕まえていたような奴隷商や悪徳商売に雇われる事で生活しているのだ。
おそらく逃げ出した私を捕まえるように奴隷商が命令したのだろう。
「ブヒブヒ……ちょっとぐらい汚してもバレないんじゃねぇか?」
「……ゲヒヒ。」
嫌らしい笑みを浮かべ、徐々に近づいて来る。
私はそれを見て血の気が一気に失せた。
こいつら、私を――――
「い、やだ……やだ……」
這って逃げようとするが、身体が異様に重く、動かない。
奴らは徐々に、私の精神をなぶるようにゆっくりと近づいてくる。
それに応じて拡大していく恐怖。
だれか、だれでもいいからだれか……
「たす…けて……」
届く筈の無い願いを口にした次の瞬間。
その人は奇声とともに私の前に降り立った。
「ネコミミ最高ォォォォォ!!!!!」
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