異世界へ

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俺は今危機にさらされている。俺が誰だって?俺は杉浦 剣(すぎうら つるぎ)高校二年生だ。 で今どうなってるかと言うと、黒い穴のような物に一緒にいた奴が吸い込まれていて、そいつが俺を掴んでいて俺は電信柱にしがみつきながら、そいつを足で離そうとしている状態だ。 何故こんなことになっているかは少し時間をさかのぼって説明しよう。 俺はサッカー部に所属しているので、放課後遅くまで練習に励み、帰ろうと準備していると、 「一緒に帰ろうぜ。」 と友達が話しかけてきた。こいつは神崎 守(かんざき まもる)同じ学年で親友と呼べる奴だ。こいつは何かの本の主人公のようなやつだった。簡単にいうと、イケメンで完璧超人なのである。 昔から家族にさえこいつと比べられてきた。そしてほぼ全てで俺は負けてきた。勝てたのはすぐ環境になれる順応力と逃げ足と観察力だけだった。 「まぁ、いいぜ。」 と俺はかえした。このときの俺に会えるなら「やめとけ。」と言ってやりたいと今真剣に思っている。 そして二人で適当にだべりながら帰っていると、妙な音がした。それに気づいた俺は守に気づかれないように周りを見渡した。 そして後ろの空間に穴のようなものができ始めているのに気がついた。守に言おうとした瞬間、穴が守を吸い込もうとし始めた。守もそれに気づき、咄嗟に俺にしがみついた。これが今までの流れだ。
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