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とんでもなく速く
逃げる間も無く
私達の頭上で
大きな羽をバサバサと
羽ばたかせていた
私達がいるのに気付いた
マコトも後を追って
飛び上がった
私はそちらに気を取られ
上から何か黒いものが
迫っているのに
気がつかなかった
「危ない!?」
ドサッ!
横にいた
タツヤ君が体当たりしてきた
その体当たりのおかげで
迫ってくる
黒い何かから逃れた
その黒いものは
私が今まで動けずにいた場所を
えぐるように
地面を掴んでいた
どうやら
私を捕まえ人質にでも
しよとするように
黒い何かの
5つ又に分かれたものは
再び私を迫っていた
「逃げっ――」
サクッ!
黒い何かが
空中に舞った
それは
確かにしっかりと
あのキメラ型悪魔に
くっついていたハズのもの
だが
今は私の横で
切り口から黒い霧の様なものを
放ち消えかかっていた
「オレの友達に手だしてんじゃねぇよ!」
「テメェの誇りくらい、守り通せよ!」
デカいキメラ型悪魔の
すぐ後ろに
何かが飛んでいた
その何かを見るのは
久しぶりだった
初めて見たのは
小3の頃...
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