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それは
お母さんにお使いを
頼まれた夕暮れの帰り道
通りかかった公園で
大きな音が響いた後
砂ぼこりが舞った
そこには
一人の同じ年くらいの少年と
目を疑う様な生き物がいた
少年は化物に襲われていた
だが
少年の背中から
羽がはえてきて
化物を倒した
夕陽に染められた
茜色の羽
大きく広げた羽は
まるで月の様に丸く
夕暮れの月を見た様な
複雑な感情が湧いてきた
だけど
凄く綺麗で
つい見とれていた
その綺麗な羽は
太陽の光を浴びて
輝いていた
朝の月...
再び複雑な感情が
湧いてきて
見とれてしまった
羽の持ち主である
それは全身悪魔化していて
恐怖を感じても
おかしくない姿だったが
不思議と怖くなく
何故だか
誇らしような
懐かしいような
何処となしか
温かさを感じた
何かを守りたい
その感情が溢れでるような
魔力を放ち
空を舞っていた
再び激しい戦いが
繰り広げられたが
それは数秒で終わった
圧倒的な力で
キメラ型悪魔を
吹き飛ばした
残念ながら
対話をする前に
悪魔は自ら
命を絶ってしまった
また
マコトは失敗してしまった
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