◎◇★※∮$@♪(仮)

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「最後くらい、一緒にやろうぜ...それ」 そう言って 机の上に広げられた アルバムになる前の 写真達を指差す 「うん!」 片瀬さんの 最高の笑顔に 心を奪われそうになった事は 内緒にしておこう そして夕方― ようやく終わった アルバム作り 職員室にいる担任に渡した アルバムが 皆に渡されるのは 卒業式が終わってからだ 楽しみだ 帰りの方向が同じ様なので 片瀬さんと並んで帰った 女の子と肩を並べて帰る 普段、ナホと帰っているが タツヤもいて 特に普通の会話をして 帰っていたが 今日は違う 昼間に初めて 喋った女の子と 初めて一緒に帰る そんな無茶苦茶な シチュエーションがあるだろうか? 何を喋っていいのかも 分からず オレはチラチラと 片瀬さんの顔を覗き見ていた 片瀬さんも同じようだ たまに目が合ってしまう そうなると 二人の間に距離が生まれる そのたびに 小さな話題をあげて話す その話題は とてもつまらないものだが 距離は縮まった そして オレが暮らしている おじさんの家が近くなった
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