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オレの目の前で
殺された
おフクロは
腹を突き抜かれて
普段は人間に化けている親父は
悪魔化した姿で
踏み潰されて
黒い霧のようになり
消えた
親父とおフクロを
殺した使い魔は
オレを次の標的に変え
襲いかかってきた
だが、オレは気を失い
気がつくと
使い魔は黒い霧になり
消える所だった
その時、オレは悪魔の血に
目覚めたらしい
だけどその時のオレは
理解出来なかった
なんせ
5才だったからな
オレは親父の知り合いだって
言うおじさんに
引き取られた
親父が悪魔だってのを
知ったのは
小学三年の頃からだ
悪魔の血が
目覚めたせいで
体の作りが変化して
普通にしていても
目つきが悪く
耳は悪魔化の姿をしてなくても
僅かに横にとがっていた
それに
背中には大きな
痂の様なものが二つ並んでいた
そして悪魔だと決めつける
決定的なものが
尻に付いている
黒く長く細い
尻尾だ
普段はバレない様に
体に巻きつかせている
小学生は
体が僅かに違うだけで
いじめの対象になるらしい
オレはいじめられて
一人、公園のブランコで
泣いていた
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