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そんな時
目の前に何か落ちて
砂ぼこりが舞った
だが舞い上がった
砂ぼこりの中心から
突風が起こり
突風を起こした
本人が姿を現した
それは
背中から大きな
黒い羽が生えていて
体は獣の様にデカく
突き出た口からは
白く光る牙が見えていた
悪魔が再び
オレの前に現れたのだ
恐怖から体は動かなく
何かを呟きながら
近づいてくる悪魔
ついには
目の前にまで
近づいてきて
大きな手から伸びる
大爪で突き刺されそうになった
間一髪で体が動き
避けれた
だが、悪魔は空に飛び上がり
もの凄い勢いで
急降下して地面を踏み蹴り
その揺れでバランスを
崩して倒れたオレ
『逃げないと』
という思いが強く
すぐに立ち上がって
走りだそうとしたが
その先に悪魔が
立ち塞がっていた
思わず悪魔の顔を
見上げたオレは
真っ赤に光る目が
見てしまい
恐怖心でまた
体が動かなくなった
そして、悪魔は再び
大爪でオレを貫こうとした時
ある一つの恐怖の記憶が
頭の中を駆け巡った
それは
目の前で倒れた母
踏み潰され黒い霧になり
消えた父
そんな記憶が
ループしていた
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