◎◇★※∮$@♪(仮)

38/66
前へ
/98ページ
次へ
気になるから 凝視する何かに 視線を向けた "何か" それは、ある1台の UFOキャッチャーだった 思い返してみれば 今日、このゲームセンターに来てから 一度もUFOキャッチャーには 触れていなかった 「片瀬さん...気になるの?」 「えっ!?いや、別に...」 ハッと我に返った様に 慌てて否定するが 逆に肯定してる様に見える 「見に行こうか?」 「別に私は――!?」 「いいから、いいから」 缶ジュースを持っていない 方の手を引き 凝視していた台に 連れていった 「タツヤ、ナホ、これ持っててくれ!」 片瀬さんの手から缶を ひったくり オレ自身の缶を二人に預けた 片瀬さんから無理矢理 缶を奪い取ったのだが スルリと抵抗なしに 取れた 片瀬さんは その時点でUFOキャッチャーの 景品に心を奪われていた 片瀬さんの心を奪った景品は 無愛想な眠そうに目の垂れた カエルのぬいぐるみだった 「か、かわいい...」 小さな声で呟く片瀬さん 心の声がにじみ出てるようだ もはや自分では その興奮を止める事は 不可能なのだろう なら、男として やる事は一つしかない!
/98ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加