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『だからの、もう封印なんて懲り懲りなんじゃ。それに残りの鏡の破片を探しに行こうにも持っているのがこの『空』の破片一枚だけじゃ。
今のわらわの力は格段に弱体化してしまっとる。
人間相手なら問題ないじゃがこれでは目的である孫幻を止めるどころか、鏡の破片を手にした下級妖怪にも勝てんわ!
元はといえばおぬしの先祖が招いたことじゃ!末裔であるおぬしが責任を取らんか!』
劉幻は遠回しに協力しろと言っているのだ。
『わかった…わかったよ。そもそもの原因は封印を解いちまった俺な訳だしな。これもなにかの縁だ。
お前が力を取り戻すまで協力してやるよ』
佐助は真剣な表情で手を差し延べた。
『その返事を待っていたぞ』
劉幻はニッコリ笑って佐助と握手した。
この夜以来二人は協力関係になった。
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