烏森探偵事務所

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「申し訳ないが、CROWSもその薬も全く心当たりがない。他を当たってくれませんか?」 そう言っておれは席を立った。これでこの話はお終い、という意思表示でもある。 「そうですか。また何かわかりましたら、連絡をください」 村上も席を立つ。 おれは返事もせずに村上が部屋から出ていくのを見ていた。 「5年前……あの一家を殺したのはあたし達ってことになってるの?」 村上が玄関から出たのを確認して、理子が言った。 「いや、そうじゃない。そう言って、おれがどんな反応するのか見てやがったのさ」 それどころか、村上は一家を惨殺した側の人間かもしれない。
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