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実行日の夜、おれと理子は闇夜の中にいた。
計画では、研究者の持っているUSBメモリーを盗んでくるはずだった。
パソコンからコピーしてくることも考えたが、起動するのに時間がかかるし、プロテクトなどかかっていたらやっかいだ。
USBメモリーなら、現物を盗んでくればいいし、もしプロテクトがかかっていても、それを外すのは依頼者に任せればいい。
おれたちの仕事はUSBメモリーを渡した時点で終わりだ。
研究者が寝るときにUSBメモリーを保管しておく場所は、大体見当が付いている。
もしあてがはずれたら、パソコンごと盗んでくればいい。
多少重たいが、理子のバカ力なら問題ないだろう。あんまり、スマートではないが……。
などと考えながら、目的の家の前に立った。
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