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「お前は! さっきの……!」
部屋に立っていたのは、白いスーツに身を包み、冷たい笑顔を浮かべる村上だった。
脇に沙耶を抱えている。ぐったりして動かない。気絶しているのか?
「どうも、先ほどぶりですね」
そう言って、村上は黒いトランシーバーのようなものを投げた。
「これは……盗聴してたのか!」
「全く……5年もかかってCROWSが名前を変え、ここにいることを突き止めたら、まさか行方不明だった娘があなたの処にいるとは……」
「あんた、沙耶を放しなさい!」
理子が村上に向かって言った。
すごい殺気だ。空気の振動が伝わってくるようだった。
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