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「お嬢さん、そんな殺気を向けないでください。同じヴァンパイアじゃないですか」
え? 今、こいつなんて言った? 理子を見ると、目を見開いて驚いている。
「はったりだ。あたしは、500年間、あたしに血を飲ませたヴァンパイア以外同種族には会ったことがないし、その血を飲ませたヴァンパイアもあたしの目の前で死んだ」
そう言いながら、おれから見ても理子は動揺していた。いつの間にか先程までの殺気も消えている。
「どう思うと勝手ですが、事実です」
「沙耶をどうするつもりだ」
別にこいつがヴァンパイアだろうとはったりだろうと関係ない。沙耶を連れて行かせるわけにはいかない。
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