128人が本棚に入れています
本棚に追加
「浮気調査のついでに、食事でもしてきたらどうだ?」
「そうね。そうしようかしら」
理子はちょっと長めの八重歯を出してニッと笑った。
ピンポーン。
そのとき、インターホンが鳴った。
基本的にクライアントとのやり取りはメールか携帯電話でしている。
なのでここに客が来ることはありえない。
セールスか何かだろうか?
「はい」
おれは、インターホンの受話器を取り、テレビに映しだされた来客の姿を見た。
そこには、白いスーツを着た一人の男が立っている。
「烏森所長はいらっしゃいますか?」
どうやらセールスではないらしい。
「私ですが」
「ちょっとお話ししたいことがあるのですが、よろしいでしょうか?」
最初のコメントを投稿しよう!