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「…っ、く、…久遠くんっ!!」 「へ、っあ…なにぃ、伊達さん。俺、睡眠学習中だったんだけど」 「君はいつもそれだねぇ…」 お気に入りのヘッドフォンをはずし、上司である伊達さんの方に視線をやる。 「あれ、あすかちゃんは?」 最近、伊達さんについて回ってた彼女の姿がみえない。 「宮城くんにはね、ちょっと事件を調べてもらってるんだ」 「ふーん。それで、伊達さんは何の用?」 これ。といって手渡されたビデオテープ。 みたところふつーの家庭でみられるVHSのテープだが… 「うちの課に、あるグループから犯行予告が届いたんだけどね…」 デッキにテープを差し込むと、数人が覆面を被って座っていた。 『我々が望む物は、力…』 「…近頃、港近くで研究員が一人殺されたろう?」 伊達さんが不意に口を開いた。 「あぁ、そういえば…まだ犯人捕まってなかったね」 .
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