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目が覚めた・・・眠い。
頭に靄がかかった様に、悵りとして、軽く揺さぶられた様に、クラクラする。
私は起きれずに、横になったまま暫く壁に掛かっている時計を眺めていた。秒針がチクタクと孤を描き、一秒、二秒と時を刻んでいた。針が一瞬止まっている様な瞬間に、その刻んでいるという事を、何となく思わせた。六十秒なのか、零秒なのかわからない場所まで秒針が進むと分針が動き、秒針がまた一秒、二秒と時を刻む。どうして、また一に戻るのかしら・・・これを思い付いた人の発想力に私は驚いた。
・・・無意味だわ。
私はそう思った。
チクタクと時を刻む秒針を目で追うのも、この六十進法を思いついた人の発想力に驚くのも無意味だと思った。でも、嫌いじゃない。無意味な事を私は嫌いではないのよ。そもそも、意味のある事があるのかもはっきりとしていないわ。
寝返りをうち、まるくなって目をつむる。
毛布がふわふわして、暖かくて気持ち良い。このまどろんでいる時間が私は好き。起きないといけないけど、ゴロゴロとしているこの至福の時間。私って、この時間を満喫する為に起きるんじゃないかしら。そう思いながら、私はまた眠ろうとしていた。
要するに、私は私のしたい事をするの。
だから、もう学校へ行く時間だけど行かない。
学校なんて行きたいときに行けば良いわ。
食べたいときに食事をするの。
本を読みたいときに読書するの。
寝たいときに睡眠をとるの。
そういう事だからおやすみなさい。
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