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慧には誇れるものがあった。
それはピアノ。
両親はどちらも音楽に携わる仕事をしている。
父はプロのサックス奏者で母は中学校で音楽の先生をしている。
そんな音楽に恵まれた家庭に生まれてきた慧。
幼い頃、両親に勧められたピアノ。幼い慧はただの好奇心からピアノを始めた。
しかしやっている間にどんどんピアノの世界に引き込まれていく。
慧はみるみるうちに腕を上げていった。
音楽好きの両親から生まれてきた慧には確かに才能らしきモノがあった。
「今日は終わり…」
毎日音楽室でピアノを弾いている理由は特に無い。
あえて言うならば居心地がいいから、だろう。
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