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「伊野尾、放課後ちょっと職員室まで来てくれ」
謎の男子生徒二人組からバンドの誘いを受けた翌日。
放課後、いつもならすぐ音楽室へ向かうはずが生憎今日は先生に呼び出しをされてしまった。
「で、伊野尾は大学進むのか?」
「はい。音大に行きたいです」
内容は、今年高校を卒業する慧の進路について。
慧は両親と同じく、どこか音楽に携わる仕事をしたいと考えていた。
その将来の夢への一歩として、慧は音大を目指しているのだ。
「失礼しました」
先生の無駄話にも付き合わされた為、陽は傾き始めている。
しかし、それでも慧は音楽室へと足を運ぶ。
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