序話

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青い空、白い雲、美しい桜。 今日から私は高校生。 私(いっぱい勉強して、良い大学に入ろう! そして…… いっぱいいっぱい恋愛するの!!) これからの毎日を考えながら歩いていると遠くに門が見えてきた。 私「…………ん?」 門の両端に二人の学生が立っている。 ネクタイの色で分かる、同年代だ。 私(何であんな所に立ってるんだろう……) 右は女の子、左は男の子。 二人は仁王立ちで微動だにしない。 しかも二人の周りの空気が張り詰めていて、登校する生徒が引き気味に門を通っていた。 私(……え、何あれ…。 風紀委員……じゃなさそう。 女の子の方ピアス付けてるし) 男の子の方と目が合った。 ギラン。 私(あ……ヤバい。 此処は挨拶した方がいいのかな) 男「なぁ」 私「は、はいぃ!?」 男「邪魔、車通る」 女の子がニヒルに笑う。 女「あー、がま口の癖にナンパしてるー。 こりゃあ、お嬢に報告だねぇ」 男「五月蝿いチビ」 女「がま口よりマシだし」 男「誰ががま口だ、鉛玉ぶっ放すぞ」 女の子は男の子の言葉を華麗にスルーして、私に向き直って言った。 女「あと20秒で車来るからそこどいて、スプラッタになっちゃうよ☆」 私「え!?」 女「でも初登校早々赤い絨毯でも良いなぁ」 私「えぇ!?」 速やかに私はその場から離れると、少し離れた所に車が見えた。
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