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そんなことを考えながら、またボーッとしていると、カップに注いでいたコーヒーが溢れていた。
「うわっ!熱っ!」
指に少しかかってしまい慌てて水道の水で冷やす。
結衣が慌てて心配そうにこちらへ駆け寄ってきた。
「大丈夫?
やっぱり何か変だよ?純ちゃん……」
「いや大丈夫、大丈夫
心配かけてごめん……」
見ると泣きそうな顔で、水道の水で冷やしている指を見つめている。
さすがに結衣に申し訳なくなって、空いている方の手で彼女の顎をくいっと上に向けると、顔を近づけて優しく口づけた。
そんなことくらいで結衣の不安が消えるとは思えなかったけれど、他に彼女を安心させる方法が見当たらなかった。
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