◇悲劇は突然に…◆

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ドドーーーーンッ!! 「なななな何ッ!!?」 神奈月は大きな音で 目が覚めた。 そして五雷牙とともに 外へでると…。 「父上ッ!!」 睦月が血だらけになって横たわっていた。 「父上ッ!!しっかりして…」 「神…奈月…」 「父上……。一体誰が…」 「いいか、何があっても自分を失うな…」 「睦月さんッ!!神奈月ッ!!」 「翔ッ!!」 翔が物音をきき かけつけた。 「父上が…」 「くっそっ!!!一体誰が…」 「君が、翼 翔か…。」 声は上からふってきた。 しかし振り向くと 衝撃的な光景が あった…。 「その格好は………… 死神っ!!!? 」 「そうだ。そしてその男も…………死神だ。」 「父上がッ!!?」 「んなバカなことあるかよっ!!!」 「さぁ翼 翔。私と共に来るのだ。」 「ふ、ふざけんなッ!!なんでてめぇらについていかなきゃいけねぇんだよ!!!!」 「翔に何するつもりなのッ!!?」 神奈月は 翔と死神のあいだに立った。 「神奈月!!」 「翔は黙ってて!! わたしはこの村の村長の 娘よ。村人たちを守れなくてどうするのよ。」 しかし―――― 「言葉を間違えていないか?この村の生存者はもはや君たち3人だけだ。」 「く…………」 ばしっ 「きゃっ」 死神は神奈月を はらいのけた。 「神奈月ッ!!」 神奈月は起き上がらなかった………… 「神…奈月…?」 「強くなりたいだろ。」 「…………。」 「彼女を虚から…守れるように、死神から…守れるように――。」 「…………っ!!」 「憎むなら死神を憎め。」 神奈月はゆっくりと 傷ついた体を起こした。 ゴゴゴゴゴゴ………… 「ぁ…………っ!!」 見ると空が裂け、 真っ黒な穴の中へと 入ろうとしている 翔がいた。 「ダメだ!!!!翔ッ!!」 「俺は…強くならなきゃならねぇ…護りたいものを護るために―――――。」 ズズズズズズ… 穴は静かに 閉じた…。
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