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だらだらと階段を上がる。
一学期の期末テストが終わった後。
つまり、梅雨が終わり夏本番が始まってすぐの時期である。
そう。暑い…
暑いのである。
毎日ムシムシとした階段を三階まで上がるのだ。
まるで、一段一段と上がる事に蒸されていくような感覚である。
三階に着くと、そこには風通しの悪い灼熱廊下が待っていた。
あつーい…
あつーーい…
とうなだれていると、
「けいちゃん!私は教室あっちだから!
また放課後ね~」
そうそう。七御は俺とクラスが違い、ちょうど両端の教室なのだ。
「ああ、悪い
今日は買い出しがあるから先帰っていてくれ。」
「え~、私も手伝うよー。」
優しいお誘いだが、
「いや、いいや。
買い出しのついでに、色々と見たいものあるし。」
「え~、そう?
何かあったらいつでも言うんだよ!」
ああ、と答え七御と別れるのであった。
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