尻に敷かれ魔王

Final Day -Epilogue-

「なんで？だってグレイサー、アルフレッドに負けたんじゃ……」
「あれは芝居だ。試合中に交渉してな」

お互いがお互いの欲しいものを取っていった。
要はそれだけの話だ。

「それで、私としては帰るまでの時間潰しをどうするか考えたいんだが？」

　ぴくっ……

何を考えたか、そこからのアイリスの行動は速かった。
すくっと立ち上がり、テキパキとチェックアウトの準備を済ませていった。

「さあ、荷物はまとめたわ。残り時間でカジノ行くわよ！」

そういえば行っていなかった。

「……ああ。私はどこまでもついていこう」

アイリスが機嫌を直してくれるなら、それでいい。