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カードを新しいものにし、お互いが確認する。
「参加料は100万Gでいいかな?」
「ああ」
さっきのルーレットで当てた分と同じ金額。
周りからはどよめきが沸きあがる。
はっきり言って、最初から飛ばしすぎ。
……けれど。
「嘘でしょ……」
ゲーム成立時には今まで稼いだ全額が賭け金と化していた。
(これで負けたらどうするつもり!?)
本日最高額のポーカー勝負である。
注目を集めないわけがなかった。
「カードオープンだ。7のフォーカード!」
マーシー様の手札は4枚の7とハートのQ。
対するグレイサーは……
フッ、と笑ってカードを広げた。
「ストレートフラッシュだ」
9、10、J、Q、Kのストレート。
しかも、すべてがクラブのフラッシュ。
まさにストレートフラッシュ。
「ひえぇぇ~……」
誰のものかわからない悲鳴が会場内に響いた。
「……やるね、グレイサー。もう一勝負」
「しない」
勝ち逃げだった。
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