Second Day

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「これ、どうやって割り込めばいいかしら?」 「割り込む必要などなかろう」 あんな輩の中にアイリスを放り込むなど…… 群れオオカミの中に子羊を投げ入れるようなものだ。 (まだ私が手を出せていないうちに、アイリスに触れさせてなるものか) 少々強引だとは思ったが、アイリスの手をつかんだ。 「行くぞ」 「えっ、ちょっ……!?」 早くアイリスをここから遠ざけるべく、事前に聞いていた選手用の勝手口に向かった。 「ああ!行ってしまう……」 「くっそー……あの銀髪野郎め、すかした顔しやがって!」 などという戯言が聞こえたが、すべて無視する。 「ちょっと!私は選手じゃないのよ!?」 「わかっている。これは私のわがままだ」 「はあっ!?」 そう、これはわがままだ。 子供じみた独占欲からの嫉妬だ。 .
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