Third Day

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いつでも勝てたことを示した以上、アルフレッドが私の申し出を断る理由はなかった。 「……準優勝の賞金は?」 「貴様にくれてやる」 「なら、その話ノってやる」 「交渉成立だな」 そこからは茶番だ。 わざとアルフレッドに大技を出させて、場外に吹き飛ばされてやった。 観客としても、ずっと戦い続けた結果としか見えていないはずだ。 (これでアイリスへの言い訳はできた) 約束通りアルフレッドと賞金を交換し、私はアイリスを探し始めた。 ――だが、いくら探しても観客席にいたはずのアイリスは見つからなかった。
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