Third Day

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  ◇◆◇ 皆さん、こんにちは。 人生に一欠片のスパイスを提供する、あなたのパートナー。 マーシー・ルヴァッソールです。 本日、紹介するのはこれ! 『愛の「まーあーしーいぃぃぃっ!」 ――しばらくお待ちください。 「ぐ、グレイサー。そんな怖い顔して一体何が」 「アイリスは、どこだぁぁぁっ?!」 「し、知らないよ!アイリスがアクリアから出て行ったわけでもないのに!」 アイリスほどの魔力の持ち主を見逃すわけがない。 「っ!?アクリア内にはいるんだなっ?」 「いるよ。私の誇りにかけて誓ってもいい」 「そう、か……」 どうやら信じてもらえたらしく、少しは落ち着いてくれたようだ。 「詳細な場所はわからないのか?」 「そんな高性能なもの使ってないよ。大体、アイリスなら事件に巻き込まれても自力で解決しそうだし?」 というか、これ以上私を巻き込まないでほしい。 (何事もなければいいんだけど……) そんな時だった。 パリーンと窓を割って、何かが部屋に送り込まれたのは。 「――逃がすか!」 「待った、グレイサー!矢文だ。」 カサリと開いた矢文から出てきたのは、見覚えのあるイヤリング。 (新商品の宣伝リハーサルはできそうにないな……) まったく…… グレイサーにはトラブルの神様でも憑いてるのかな?
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