Third Day

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「……あ!」 夜なのでわかりにくいけれど、月と木が見えた。 つまり出口。 「―――逃がさん!」 「げっ!?」 まだ距離はあるものの、ついに捕捉されてしまった。 (早く外に出ないと!!) そして洞窟の入口を塞ぐ。 自分が助かるにはそれしかない。 「あと少し……っ!?」 どうやらあちらは本気で私を消すつもりらしい。 威力こそ抑えられているけれど、走りながら魔法弾を撃ってきた。 「っ、アクセラレート!」 加速魔法を自分にかけると、重苦しい足が軽くなった。 でも体力的にはキツイ。 (出られた!!) 大技を詠唱する暇はない。 ならば…… 「ブラストっ!!」 初級爆裂魔法を無差別に連発し続けた。 やがて、ずず……ん、と大きな音が響き、手を止める。 「やっ、た……?」 土煙の中から現れたのは、塞がれた洞窟の入口だった。 .
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