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――カラッ……
嫌な音がした。
それと、強い魔術の気配。
杖をしっかりと握り締め、来るであろう衝撃に備える。
――ドォォン……ッ!
飛んできた岩の破片をシールドで防いだものの……
塞がれた洞窟の入口が再び開通してしまった。
「―――ここまでだな」
「万事休す……」
相手の魔力が圧縮されていく。
はっきり言って、今の私に大技を防げるほどの力は残っていない。
本当に、絶体絶命の状況だ。
けれど……
「え……?」
思わずこぼれた声と共に私の背後から魔法弾が飛んできた。
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