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「ヴァニッシュ!!」
――ドドンッ!!
いきなり上級闇魔法を放つ。
魔術での対決に持ち込まれれば勝機はないのだから、魔力の出し惜しみは必要ない。
「そんな呪文が我に通用するとでも……!?」
「思っていない」
自分と同じく、闇属性に耐性があるメビウスに闇魔法が通じないことなど百も承知だ。
だが、今は深夜。
月明かりしかないこの薄暗さで闇魔法を使えば、簡単にあちらの視界を奪える。
メビウスと違い、私の視界は夜でもフルカラーだからな。
(遅い!)
完全に裏をかいた。
至近距離になってメビウスが気づこうと、シールドは間に合わない。
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