Third Day

38/40
281人が本棚に入れています
本棚に追加
/117ページ
「ちょっ、なんでこっちに来るのよ!?」 「勝つためだ!」 アイリスの所まで下がった私は、シールドを張りながら答えた。 「そなたの杖。確かオリハルコン製だったな?」 「え、ええ……マーシー様がそうおっしゃってたわ」 希少金属オリハルコン。 魔術における最高の触媒だ。 純度がどの程度のものかはわからないが、おそらく今ここにあるどの武器よりも強いだろう。 「この戦いの間だけでいい。貸してくれ」 デザインが女性向という点は、この際目をつぶる。 今、メビウスと渡り合うにはこれしかない。 「……今回だけよ」 「ああ」 シールドを右手で保ちながら左手で杖を受け取った。
/117ページ

最初のコメントを投稿しよう!