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「なぁ、あっちで喧嘩が始まってるらしいぜ!しかも、男と女で!」
「マジで!見に行こうぜ!」
その頃、1年のところにも喧嘩の話が伝わってきたのか、多くの生徒がそちらの方に向かった。
「入学式と始業式の日に喧嘩って嫌だね、梅ノ原さん」
「……」
「梅ノ原さん?」
十河が話しかけているのに弥生は喧嘩が起こっている方向を見ながら、黙り込んでいた。
「ごめん。ちょっと行ってくる」
「えっ!?ちょっ、梅ノ原さん!?」
突然の行動に十河は戸惑うが、先に行ってしまった弥生の後を追った。
卯月が不良生徒に説教している中、不良生徒はじーっと卯月の顔を見ていた。
そして何か思い出したのか、口を開いた。
「おい」
「はぁ!?何よ」
「お前、梅ノ原卯月だな」
「それが何?」
すると不良生徒は卯月の腕を握ってきた。
突然のことに卯月は戸惑ってしまう。
「ちょっ、何!?」
「噂以上の美女だな。俺と一緒に来い」
「嫌っ!離して!」
卯月は何としてでも不良生徒から逃げようとした挙句、手の甲で不良生徒の頬を平手打ちしてしまった。
「あ……」
「テメェ……調子に乗りやがって――!!」(怒)
キレた不良生徒は卯月目掛けて殴りかかった。
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