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怖さのあまり、卯月は目を瞑ってしまった。
しかし、体のどこにも痛みがなかったので卯月はゆっくりと目を開けた。
すると、目の前には相手の拳を片手で受け止めている弥生がいた。
「もう…嫌な予感がすると思ったら…」
不良生徒は自分の拳を受け止めた弥生に驚き、後ろに下がった。
「テメェ……」
相手が何かを言おうとしていたが、弥生はそれを無視し、弥生の目の前で仁王立ちした。
「やよちゃん……」(汗)
「あまり面倒事、増やすなって皐月姉から言われてたの忘れた?」
「だって…」
「だってじゃない!卯月姉は普通でも目立ってるんだから!」
男の存在を完全無視し、弥生は卯月に説教を始めた。
「お前、俺を無視するんじゃねぇ――!!」(怒)
さすがにキレた不良生徒は弥生に殴りかかった。
後ろ向きだった弥生だが、軽々と相手の攻撃を交わした。
「人の話の邪魔をするんじゃねぇ―――!!」(怒)
説教の邪魔をされた弥生は八つ当たりのように回し蹴りをして相手を蹴り飛ばした。
蹴り飛ばされた不良生徒は大木に激突し、そのまま気絶した。
周りは静まってしまい、一部始終を見ていた生徒は目が点になっていた。
「おい…あれって冴島だよな…?」
「あぁ……2年の中で一番強いって言われてる…」
「てか、あの子、1年のネクタイしてるぞ」
周りが小声で話している中、弥生は少し乱れた髪を整えた。
「卯月姉…」
「え?」
「今度は一発、殴られると思いなよ」(妖気)
「はい……」(泣)
弥生から溢れだす妖気のようなオーラに卯月だけでなく、周りの生徒まで顔を青ざめた。
ある意味、一番目立っていたのは弥生だったかもしれない(笑)
To be continued…
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