Act.4 郷に入っては郷に従え

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「そんな武器がホイホイと見つかるか!」 ジェイドのツッコミが炸裂した。 そもそも帝国の剣の質は全体的に高い。 支給品でも他国のそれを上回る。 いくら物が集まる港町ラングとはいえ、スカーレットの短剣クラスの武器など、ほとんどないだろう。 「――その短剣クラスの武器なら、なんでもいいのか?」 一通り武器屋の武器を見回したらしいカノンが、スカーレットに尋ねた。 「片手で持てる剣なら問題ないな」 「なら、あのサーベルなんてどうだ?」 カノンが指差した方向には、確かにサーベルが飾られていた。 ただし、どうにも値段が高い。 普通のレイピアの値段が180Gに対し、そのサーベルは10000Gである。 「高すぎやしないか?」 「そいつは特別だからな」 声をかけてきたのは、カウンターにいた店主らしき人物だった。
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