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「特別ってどういうことだ?」
「あのサーベルは呪われてるのさ」
店主がサーベルをカウンターに持ってきた。
そして十字架のペンダントを右手に巻きつけて、サーベルを鞘からゆっくりと抜く。
「これは……」
サーベルの刀身には、血のように赤いルーン文字が浮き出ていた。
鞘がその魔力を封印していたのか、ジェイドにもサーベルの魔力の厄介さに気づいた。
「思ったとおりだな」
「こいつのことを知ってるのか、カノン?」
妙に納得した様子のカノンにジェイドが尋ねた。
店主にサーベルを鞘に戻すよう言い、カノンはフェザーソードを構えた。
「お、おい!?」
「ジェイド。お前がそのサーベルを抜け。いくらツェペシュサーベルでも、お前を取り込めはしない」
「「ツェペシュサーベル!?」」
ジェイドとスカーレットの声が重なった。
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