Act.0 魔王の息子

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「どうした、親父?」 「何か緊急事態でも?」 グレイサーの呼び出しに応じ、玉座に二人の男が入ってきた。 一人は一見物腰柔らかそうな青年。 10年前に魔族四天王に任命された天才剣士。 通称カオスナイト、クレド・キリング。 もう一人は顔の作りと目の色はグレイサーそっくりだが、角もなければ青い髪。 一見、人間にしか見えない男。 彼こそグレイサーの息子、ジェイド・シュトラスブルグである。 「お前たち幼なじみコンビに早急に向かってほしい場所がある」 「変なコンビを結成させるんじゃない」 「かつて私が封印した魔剣ダインスレイヴを回収してもらいたい」 「さすが魔王様。高いスルースキルをお持ちで……」 「魔王は関係ない」とツッコミたい衝動を理性で押さえつけ、ジェイドはグレイサーの話を聞くことにした。
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