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「悪用されないように封印していたのだが、ついに見つけられてしまったようでな」
「誰に?」
「敵に」
どうしても敵について話したくないというグレイサーの様子に、ジェイドの怒りのバロメーターが上がる。
「そんなに話したくないならアンタが行け」
「それはできん。バッカスとゼフィロスがいない今、私が動いたらここの守りが疎かになる」
もっともだった。
四天王二人が別件で出払っている以上、軍の管理はグレイサーにしかできない。
「ならクレドとデュナミスで……」
「封印を解けるのは、私と私の血を引く者だけだ。それ以外の者には手がかかりすぎる」
ジェイドが行かなければならない理由が挙がっては、どうしようもなかった。
「ちっ……わかった。それで場所は?」
「南東の孤島だ。あとは行けばわかるだろう」
「わかった……行くぞ、クレド」
「了解」
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