Act.0 魔王の息子

4/17
3342人が本棚に入れています
本棚に追加
/306ページ
「悪用されないように封印していたのだが、ついに見つけられてしまったようでな」 「誰に?」 「敵に」 どうしても敵について話したくないというグレイサーの様子に、ジェイドの怒りのバロメーターが上がる。 「そんなに話したくないならアンタが行け」 「それはできん。バッカスとゼフィロスがいない今、私が動いたらここの守りが疎かになる」 もっともだった。 四天王二人が別件で出払っている以上、軍の管理はグレイサーにしかできない。 「ならクレドとデュナミスで……」 「封印を解けるのは、私と私の血を引く者だけだ。それ以外の者には手がかかりすぎる」 ジェイドが行かなければならない理由が挙がっては、どうしようもなかった。 「ちっ……わかった。それで場所は?」 「南東の孤島だ。あとは行けばわかるだろう」 「わかった……行くぞ、クレド」 「了解」 .
/306ページ

最初のコメントを投稿しよう!