Act.0 魔王の息子

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元の空間に戻ってくると、大鎌を背負った銀髪の男がいた。 「――グレイサーが来ると思ってたんだが……やる気出ねぇな」 「誰だ?」 「どーでもいいだろ。とにかくその魔剣ダインスレイヴを渡しな!」 「なるほど親父の言ってた“敵”だな」 クレドが剣を抜き、ジェイドが薙刀を構えた。 「やっぱそーなるか……なら、力ずくでいかせてもらうぜ!」 男が大鎌を構えただけで、空気がピリピリとはりつめる。 (あのトラブル呼び込み魔!息子にまで被害を被らせるな!) こんな面倒事に巻き込んだ自分の父親を心の隅で呪った。
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