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人というのは悲しい生き物である
何故なら、起こるはず無いと解っているハズの奇跡を望み、それに縋ろうとするのだから
そしてここにもひとり、そんな悲しい生き物がいた・・・
「うおおおお!時間よ!5分でいいから止まれ!いや、3分でいい!3分でいいから止まれ!」
そう、それは俺
ちなみに現在、遅刻3分前にも関わらず学校まであと5分の地点でダッシュしているという絶対危機的状況に置かれている
そんな悲惨な状態の俺が、実はこの物語の主人公だったりする
一応プロフィール紹介でもしておこうか?
俺は耀晃学園に通う2年生、月城一葉
趣味は音楽
部活は天体愛好会に所属している
だからって別に星座に詳しいとかっていう訳でもなく
要するにただ音楽と星を見ることが好きなどこにでも居そうな少年ですって事だ
「かずくん!無駄口叩いてる暇ないよ!かずくんはただでさえギターの重さでスピード落ちてるんだから、走るのに集中しなきゃ!」
目の前を走り、俺に喝を入れてくるのは幼なじみの藤堂眞子
俺と同じ耀晃学園に通う2年生でクラスもここ10年はずっと一緒
おまけに部活まで一緒だったりする正真正銘の腐れ縁で縛られた間柄だ
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