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「体を治したんだから当たり前でしょ?制服もボロボロだったから捨てたわ。」
そう言って、手足の拘束を解く。
「じゃあ何で手足を縛るのさ…」
耳まで真っ赤になりながら、慌てて下着を履く。
「あぁ、それ?拒絶反応で体が暴れ回ったからね。鬱陶しいから縛ったのよ。」
拒絶反応。
聞き慣れない言葉に猛は戸惑う。
「あの、カトリーヌさん…僕は一体どうなってるの?」
不安げな瞳をカトリーヌに向ける。
「じゃあ説明するわね。まず、タケルは死んだ。これは事実。」
「そして、今生きている。これも事実よ。」
「僕は死んだけど、生きてる…」
「えぇ、生きてる。なかなか酷い状態だったわよ?折れた肋骨が肺に刺さってたし、頭に強い衝撃を受けてたから、出血して脳を圧迫してたわ。」
助かったとしても良くて全身麻痺ね。
と、笑いながらカトリーヌは喋る。
「死にかけのタケルをここに運んだのは私よ。まぁ運ぶ様に指示しただけだけど。」
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