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乾いた銃声が3回鳴り響く。
猛の腹部に穴を開けて。
「なに…を…」
呆然と自分の腹部を見る。
しかし、本来そこから溢れ出る鮮血は無く
カランと銃弾を押し戻し床に落とした。
「超再生は見た方が早いから。」
そう言ってカトリーヌは銃を懐に仕舞った。
「痛くない…し、血が出てない。」
「超再生はタケルの体の中にあるナノマシンが損傷部を瞬時に治すの。これは、変身してもしなくても同じ。変身前にやられるなんて事を防ぐ為よ。」
「部分変身、完全変身、理解・分解・再構築、超再生。これがタケルの能力よ。」
「今は理解しきれないかも知れないけど、徐々に分かると思うわ。」
「カトリーヌ、僕はこれからどうなるの?人間じゃなくなったって事は分かるけど、学校とか…」
人ではなくなった猛が人の暮らしに戻るには無理がある。
しかし
「別に大丈夫よ。学校には通えるし、人間と同じ食生活も出来るわ。ただ、今日からここがあなたの家になるけどね。」
猛は開いた口が塞がらなかった。
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