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階段を登りきり扉を開ける。
「お、目覚めたか。」
聞き覚えのない男性の声が聞こえてきた。
「キツネ、連れてきたわよ。」
狐と呼ばれた男、長身でカトリーヌより長い腰まで届く長髪、そして狐のお面を被った
非常に怪しい人物。
「なんでお面…」
思わずツッコミを入れてしまった猛。
そんな猛にお面の男は
「君が猛君か。初めまして。俺は狐だ。名前は捨てたんでな。俺の顔は昔事故で潰れてしまってね。見て気持ちの良いものじゃないから、お面で隠してるんだよ。」
猛のツッコミに丁寧に答えた。
「キツネはあなたの能力を作った人よ。理解・分解・再構築のシステムをね。私は理解できない分野だけど。」
「あれを理解できるのは俺位だ。」
ハッハッハ、と、腕を組み胸を張る狐。
「えと…助けて頂いてありがとうございます。」
一応、命の恩人には変わりないので頭を下げておく。
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