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「じゃあ終わりが無いじゃないですか。」
「普通に考えたら~そうなりますね~。」
「真琴さん…」
猛は真琴に顔を向け
「じゃあ、僕はずっと闘い続けなきゃいけないんですか?」
不安そうに問うた。
「だから~私達が居るんですよ~。必ず元を見つけて~叩き潰します~。猛君は戦闘~私達はバックアップ~」
「個人がやれる事を最大に生かして、必ず怪人共をこの世から消してやるわ。」
真琴の言葉をカトリーヌが引き継ぐ。
「だからタケル、あなたの力を貸して。私達もあなたに力を、技術を与えるわ。」
そう締めくくりカトリーヌは口を閉ざした。
「そういう事だ猛君。この件は俺達じゃないと解決出来ない。怪人を倒せるのは君だけなんだ。」
狐は神妙な顔をし猛に頭を下げた。
「君には辛い事ばかり押しつけてすまないと思う。」
「狡いですよ皆。そんな事言われたら…後には引けないじゃないですか。」
そう言って猛は笑った。
久しぶりの心からの笑顔。
ヒーローになれないと分かった時から、笑顔が消えたと思っていた。
でも、今は笑える。
ヒーローになれるからじゃない。
ただ、この人達と居たいと思ったからこそ
守りたいと思ったからこそ
笑顔が出たのだった。
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