14人が本棚に入れています
本棚に追加
/64ページ
時間は淡々と過ぎる。
今は昼休み。
昼食を食べに食堂に向かおうとすると
「どこ行くのよタケル。」
「え?食堂だけど。」
「お弁当作ってきたから大丈夫よ。」
はい、と、猛に弁当を渡してきた。
地味な黒い弁当箱。
「あ、ありがとう…」
チラッと山田の方を見ると、やはり睨みつけていた。
カトリーヌと向かい合わせに座り
「僕は山田君に嫌われてるみたいだね。」
そう呟き、弁当箱の蓋を開けた。
「まぁ、アイツ私に惚れてるみたいだから嫉妬してるんじゃない?」
確かにカトリーヌは美人だ。
好意を抱かれても不思議ではない。
「そういえばカトリーヌ。苗字の城島って?ハーフなの?」
城島カトリーヌ。
名前はハーフだが
「私ハーフじゃないわよ。ママが再婚して、相手が城島だったから。」
弁当をつつきながら言う。
最初のコメントを投稿しよう!