14人が本棚に入れています
本棚に追加
/64ページ
「凄い…」
「感心してる場合じゃないわ。」
カトリーヌの言葉に現実に戻る。
「とりあえず制服を脱いで。服でバレるわ。」
と、服を渡してくる。
無地のジーパンに黒いパーカー。
慌てて猛は着替え、狐からお面を受け取った。
「顔も隠さなきゃいかんからな。俺の予備をあげよう。お揃いだ。」
ウハハと笑いながら猛の頭をグシャグシャと撫でる。
「私からのプレゼントは~これを渡しておきます~。」
真琴から渡されたのは鍵だった。
「これは?」
「付いてきてください~。」
司令室にある唯一の扉を開けると、そこには一台のバイクがあった。
「K社のバイクをベースに~私達が独自のカスタマイズを施しました~。」
色は漆黒。
フルカウルのバイクが醸し出す禍々しい雰囲気。
唯一、二灯ライトの部分が赤かった。
まるで血のように。
最初のコメントを投稿しよう!