災禍

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「凄い…」 「感心してる場合じゃないわ。」 カトリーヌの言葉に現実に戻る。 「とりあえず制服を脱いで。服でバレるわ。」 と、服を渡してくる。 無地のジーパンに黒いパーカー。 慌てて猛は着替え、狐からお面を受け取った。   「顔も隠さなきゃいかんからな。俺の予備をあげよう。お揃いだ。」 ウハハと笑いながら猛の頭をグシャグシャと撫でる。   「私からのプレゼントは~これを渡しておきます~。」 真琴から渡されたのは鍵だった。 「これは?」   「付いてきてください~。」 司令室にある唯一の扉を開けると、そこには一台のバイクがあった。 「K社のバイクをベースに~私達が独自のカスタマイズを施しました~。」   色は漆黒。 フルカウルのバイクが醸し出す禍々しい雰囲気。 唯一、二灯ライトの部分が赤かった。 まるで血のように。
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